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板の名前を変えよう!

496 :青札 :03/05/29 23:35
もう、随分、昔の話になるかな。
我が父、旧蜂翁はA級戦犯として囚われの身であったとき、
児玉、岸、をはじめとする数名の舎弟の前で
「漏れは政治活動を辞める。後のことは、お前ら若い者たちに託す」
と言ったそうだ。
さて、旧蜂翁は自由の身になったが、堅気の商売ができるわけもなく、
蓄えが底を突くと母の売血でギリギリの生活を余儀なくされた。
あと、母は美しかったので、美人局でいいカモが釣れたりすると、
よく親子3人、街まで食事へ出かけたんだ。
まあ、それで生計が立つわけもなく
児玉のおじちゃんが援助してくれてたんだが、
旧蜂翁は受け取らなかった。
母は困ったときだけ、こっそり預かってたようだったけど。
秘書の浜田さんは、子供の使いじゃないのにって大変に困ってな。
「蜂坊を男と見込んで毎月この金を使い切ってくれ」と俺に預けるようになったんだ。
さて、家は貧乏だったから学校では俺だけ弁当なかったな。
近所の親父が俺を可愛そうに思って、子供の来る場所ではないんだが
昼なら飯食べに来ていいぞ、って言ってくれてたから
毎日近所の親父の職場で昼飯食いに行ってたんだ。
俺は金の使い方も知らなかったし
預かった金がどれほどのものかも分からなかったので
昼を馳走になった後に相談したんだ。親父は深く何か考え込んだ後に
「蜂坊も、もう、十歳になるな。無理かもしれんが試して見るか」
それから、五人くらいのおねんちゃん相手に三発ずつ見舞ったころには夜になってたな。
初めてだったから夢中だったんだ。
夕飯を馳走になってる間にお金の使い道について教えて貰ってな。
「蜂坊、凄いな。今日は家に連絡しておいたから、
おねいちゃんに送ってもらいなさい。
お金は、ここで遊んでいくとちょうどいいように減ってくるぜ。
明日からは、遅くならんように朝からおいで」
その日から俺は小学校へ行かなくなったんだ。

497 :青札 :03/05/29 23:36
ある日、親子三人で、街の大衆食堂へ行ってかけそば三杯も注文したんだぜ。
いいか、もう一度、言うぜ、
一杯を三人で分けたんじゃなくて三杯も注文したんだぜ。
美味しかったな。
帰りに、デパートのショーウィンドウでPC-9801が輝いてたのをみて。
俺の足は釘付けになっちまったんだ。旧蜂翁は俺の頭に手をのせて、
「欲しいか、旧蜂坊」って聞くもんだから
「ううん。いらない。少し見ていたいだけだよ」
って言ってたら糞ガキが駆け寄って俺を押しのけ
「お前ら、どうせ買えねんだろ。パパ、これだよ」指差してたな。
糞ガキの父母が追いついてきて、糞ガキの父が糞厚い財布を開きながら
「こんなんで、いいのか。
つっても今日は持ち合わせが少ないかな。
食事は、そこのそば屋かな」
って、俺たちが今食べてきた店の方に顎を向けながら言ったら糞ガキは怒って、
「やだよ。あんなキタネェ店」
って言うもんだから母親の方がすぐに、
「冗談よ。梅坊。早くパパにお礼いいなさい。
あなたも、悪い冗談はいわないでね。もう」
「ごめん。今日中に届けさせるから早く買ってきましょ」って中へ消えてったな。
随分、後になってからなんだけど、なぜか、浜田さんがその話を知ってて思い出したように言うんだよ。
「むかし、蜂坊を街で突き飛ばした梅坊親子な。三日後に遠い国へ旅立った」って言ってたな。
分けわかんなかったけど、その日の夕飯に、旧蜂翁に聞いたんだ。
その日は旧蜂翁は東京湾から70Cm以上もあるチヌを釣り上げてきて特別上機嫌だった。
食べきれないほどの刺身をつまみながら嬉しそうに
「しかし、真鯛なみのチヌだな。東京湾の底はとても資源が豊富なんだろうね」
旧蜂翁も母も凄く嬉しそうだったな。なにか、他に特別な意味でもあったのかな。

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0ch BBS 2004-10-30